「アトミックボックス」が毎日楽しみです

 私は、最近、毎日新聞朝刊の小説を読むようになりました。

 今、連載中の「アトミックボックス」の前の、桐野夏生さんの小説「だから荒野」からです。桐野さんの小説の時は、「もう面白くなるだろう」と思いつつ、それほどの盛り上がりもなく、といいますか、「えっ、これで終わりなの」という感じの終わり方で驚きました。

 終わる1週間くらい前に、「次の新聞小説は、アトミックボックスです」という記事が出ましたので、「えっ、ということはあと5回で終わりなの」と、どうやって、物語を終わらせるのかという感じでした。

 車を盗んだ女の人も、また登場するのかと思いきや、登場しないままでしたし、まるで、推理小説で、事件だけが起きて、解決編がなしみたいな終わり方でした。この小説は、単行本が出るのでしょうか。

 でも、さすがこのままのストーリーでは、新聞小説だから、とくに小説にお金を払っているわけではないので、読みますが、単行本でわざわざお金を払って読む気にはならないな、という感じでした。

 さて、それとはうってかわって、今の「アトミックボックス」は、とても楽しみにしています。

毎日新聞朝刊2013年6月5日

毎日新聞朝刊2013年6月5日

 途中で、お父さんの昔の話で、技術的なことばかりがつらなる時は、なんだか読む気になれず、半分くらい飛ばし読みという感じでしたが、そのほかの部分は、本当に面白いです。

 新聞小説は、少しずつパッと読めるのがいいですが、ストーリーや登場人物の名前をしっかりと把握しておかないと、どうだったかな、ということが出てきますね。

 美汐さんが、東京に向かう手前の時に、岡山、四国と移動する順番が途中で、はっきりと分からなくなってしまいました。

 また、島の名前は、実在のものと違うので、一度島の地図と名前が挿絵に入った時がありました。その挿絵を切って残しておけば良かったな、と思っています。

 島を転々と移動していくのですが、それがどの方向に向かっているのかが分からず状態になってしまいました。

 最後はどんな終わり方になるのでしょう。この小説はいつまで続くのでしょうか。

 美汐さんは、原爆製造計画のことは、公表しないという判断をするように思うのですが、小説ではどうなるでしょう。とても楽しみです。小説は最後が大切だと思いますので、私たちが納得のいく終わり方になってくれればいいな、と思います。

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